2018年10月04日
【1】今週のお知らせ
(1)TAINS研修サイトの更新について
研修サイトを更新し、新たに3テーマを追加しました。ログイン後、「TAI
NS研修」のアイコンをクリックするとサイトに移動し、オンデマンド研修を受
講できます。詳細はトップページの「お知らせ」をご覧ください。
(事業部長:蓮間 好一)
(2)公表裁決事例を収録中です
国税不服審判所のホームページに平成30年1月から3月分の裁決事例15件
が公表されました。http://www.kfs.go.jp/service/JP/idx/110.html
現在、編集・収録作業を行っております。下記に一部を紹介いたします。
【所得税】
1.J110-1-06 H30-03-07公表裁決 一部取消し、棄却
重加算税 隠ぺい、仮装の認定 認めなかった事例
2.J110-2-09 H30-03-22公表裁決 棄却
一時所得 一時所得と認めた事例 その他
3.J110-2-10 H30-01-11公表裁決 一部取消し、棄却
給与所得の源泉徴収 認定事例
収録済の公表裁決は下記キーワードで検索できます。
≪検索方法≫ 【キーワード】 ★裁決事例集110集
(税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:草間 典子)
交際費/建設工事の施工業者の選定権限を有する者に対し支出した紹介手数料
(平29-11-20 非公開裁決 棄却 F0-2-776)
本件は、審査請求人が受注した工事に関する紹介手数料として支出した金員に
ついて、原処分庁が、当該金員は施工業者の選定権限を有する者に対する金銭の
贈答のために支出したものであるから、交際費等に該当し損金の額に算入できな
いなどとして、請求人に対し法人税等の更正処分等をした事案です。
審判所は、本件金員は、交際費等の三要件を満たしているとし、また、請求人
が支払先から交付を受けた「建設工事紹介及び紹介手数料の支払いについて」と
題する書面等については、情報提供の正当な対価であるように装ったものである
として、重加算税の賦課要件を満たしているとしました。
本件管理者は、介護付有料老人ホームの予定運営管理者であり、工事の施工業
者の選定を任されていたことから、本件工事を受注しようとしていた請求人にと
って、「事業に関係ある者」に該当する。請求人は、管理者との親睦の度を密に
して、事業の円滑な遂行を図る目的で、本件金員を支出したものと認めるのが相
当であり、本件紹介手数料の支出は、請求人が、工事を受注できたことへの謝礼
及び将来にわたる情報提供を期待して管理者の歓心を買うために支出したもので
あるから、その行為の形態は、管理者に対する金銭の贈答に当たる。本件紹介手
数料は、措置法第61条の4第3項(現行4項)の交際費等に該当する。
≪検索方法≫ 【キーワード】 F0-2-776
2018年09月27日
【1】今週のお知らせ
収録した裁決・判決の一部を紹介いたします。
【所得税】
・H29-09-01 裁決 棄却 F0-1-851
重加算税/不動産所得の必要経費/税理士に対する虚偽説明
・H01-06-16 裁決 棄却、一部取消し F0-1-853
調査の違法/推計の合理性/水道工事業
【相続税】
・H27-09-01 裁決 一部取消し、棄却 F0-3-564
決定通知書の処分理由/外国法人株の増資に係るみなし贈与
・H27-06-01 裁決 棄却 F0-3-565
家屋の評価/「鑑定評価」の合理性
・H29-08-04 裁決 棄却 F0-3-584
処分理由の差替え/雑種地の評価/「広大地」該当性・評価単位
【地方税】
・H28-01-21 京都地裁 Z999-8395
・H28-06-23 大阪高裁 Z999-8396
固定資産税/登録価格の決定/道路判定の処分性・接面街路の「3号道路」該
当性 (税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:依田 孝子)
固定資産税の登録価格の決定~土地に接する街路の「3号道路」該当性~
(平30-07-17 最高裁 破棄差戻し Z999-8397)
この事案は、4筆の土地の所有者が、土地の登録価格を不服として京都市固定
資産評価審査委員会に審査の申出をしたところ、これを棄却する旨の決定を受け
たため、京都市(被上告人)を相手に、その各決定の取消しを求めるものです。
最高裁では、次のとおり判断し、原判決を破棄し、各土地の西側に接する街路
(本件街路)が建築基準法42条1項3号に規定する道路(3号道路)に該当す
るか否か等について更に審理を尽くさせるため、本件を原審に差戻しました。
本件街路が3号道路に該当するか否かは、昭和25年11月23日時点で本件
街路が幅員4m以上の道として存在した事実が客観的に認められるか否かにより
定まる以上、このような事実が認められず、本件街路が3号道路に該当するとい
うことができない場合には、本件道路判定(京都市長の本件街路が3号道路に該
当する旨の道路判定)がされていても、建築主事等は、各土地が3号道路に接し
ていることを前提とした建築確認をすることはできない。
したがって、本件街路が3号道路に該当するための要件を満たすか否かは明ら
かでないとしながら、本件道路判定がされていること等を理由に、建築確認を受
けることができないために各土地上に建築物を建築することができない事態とな
る可能性はないとして、本件街路が3号道路に該当することを前提とする登録価
格の決定は適法であるとした原審の判断には、固定資産の評価等に関する法令の
解釈適用を誤った違法がある。
≪検索方法≫ 【キーワード】 Z999-8397
2018年09月20日
【1】今週のお知らせ
収録した判決・裁決の一部を紹介いたします。
【所得税】
・H30-01-11 裁決 一部取消し F0-1-848
重加算税/換地不交付に対する清算金の期限後申告
【法人税】
・H29-11-24 東京地裁 棄却 Z888-2191
移転価格税制/残余利益分割法/無形資産の使用許諾及び役務提供取引
【相続税】
・H29-06-20 裁決 棄却、却下 F0-3-566
無申告加算税/「正当な理由」の有無/請求の利益(処分の不存在)
・H29-06-21 裁決 棄却 F0-3-567
更正の請求/やむを得ない事由の有無/被相続人の亡夫の遺産分割協議の無効
判決
【消費税】
・H29-06-06 裁決 棄却 F0-5-199
仕入税額控除/役員の親族に支払った外注加工費
・H27-10-21 裁決 棄却 F0-5-200
過少申告加算税/更正があるべきことの予知
(税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:大高 由美子)
重加算税/換地不交付に対する清算金の期限後申告
(平30-01-11 非公開裁決 一部取消し F0-1-848)
請求人が、土地区画整理組合から交付を受けた換地不交付に対する清算金につ
いて、調査を受け、法定申告期限後に確定申告書を提出したところ、原処分庁か
ら重加算税の賦課決定処分を受けた事案です。
審判所は、次のとおり、重加算税の賦課要件は満たさないとして、無申告加算
税相当額を超える部分を取り消しました。
原処分庁は、請求人が、確定申告会場に行った際、清算金を受領した事実を秘
匿するために、あえてお知らせや支払調書を持参しなかった旨主張するが、仮に
お知らせ等を持参しなかった事実が認められるとしても、清算金についての確定
申告をすることは可能であったといえる。また、請求人は、自身が理事を務める
組合から支払調書を受領しており、組合がこれを原処分庁へ提出することは容易
に察し得る状況にあったといえるから、請求人がこれらの書類を確定申告会場へ
持参しなかったとして、清算金の受領の事実を秘匿するための行動と評価するの
は困難といわざるを得ない。
請求人は、お知らせ及び支払調書を含む清算金に係る書類を廃棄するなどの行
為をしていないこと、預金口座に清算金が振り込まれた日以降調査が開始された
日までの間において、預金口座から特段多額の出金はなく、清算金を受領した後、
これを隠匿しようとするような行為をしていないことが認められる。
≪検索方法≫ 【キーワード】 F0-1-848
2018年09月13日
【1】今週のお知らせ
収録した裁決の一部を紹介いたします。
【所得税】
・H30-03-19 裁決 一部取消し F0-1-835
みなし譲渡/発行会社への株式引渡し
・H21-06-05 裁決 一部取消し F0-1-841
必要経費/中古車両の耐用年数/空調設備工事業
【法人税】
・H27-12-01 裁決 棄却 F0-2-769
重加算税/取締役個人名義口座に入金された車両売却代金/税理士に対する虚
偽説明
・H29-10-24 裁決 棄却、却下 F0-2-772
通則法65条1項「納付すべき税額」/減額更正後の修正申告による過少申告
加算税
【相続税】
・H29-09-05 裁決 却下、棄却 F0-3-581
更正通知書の処分理由/宅地の評価/道路と高低差のある土地の10%評価減
の可否
・H29-11-20 裁決 棄却 F0-3-583
株式評価/類似業種比準方式/クレーン車売却益の「非経常的な利益の金額」
該当性 (税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:市野瀬 啻子)
法定納期限から5年経過後の期限後申告の可否/先物取引に係る損失
(平30-01-16 千葉地裁 棄却・控訴 Z888-2194)
給与所得者である原告は、先物取引の差金決済に係る損益について、平成22
年分以降の所得税の期限後申告をしたところ、処分行政庁から、平成21年分の
所得税についても申告義務があるとして、決定処分を受けました。原告は、調査
の際、平成20年分の損失(2116万円)を翌年に繰り越したいと述べたとこ
ろ、時効により期限後申告をすることはできない旨の説明を受けました。しかし
原告は、調査の時点では、通則法25条の決定を受けていなかったから、期限後
申告を行うことができたと主張しています。裁判所は次のように判示しました。
確定申告は、納税者自らの判断と責任においてその納税額を自ら確定させる行
為であると解されるから、通則法25条の規定による決定がされない場合であっ
ても、当該申告の対象となる国税の時効期間が経過し、抽象的な納税義務自体が
消滅し、具体的な納税義務の内容をおよそ確定することができなくなったときに
は、期限後申告をすることはできなくなると解するほかはなく、したがって、納
税者が期限後申告をすることができる期間は、原則として、当該国税に係る法定
納期限から5年間であると解するのが相当である。
そうすると、平成26年11月18日の調査時においては、平成20年分所得
税の法定納期限(平成21年3月16日)から5年を経過し、原告は、同所得税
の期限後申告をすることができなかったこととなる。
≪検索方法≫ 【キーワード】 Z888-2194
2018年09月06日
【1】今週のお知らせ
(1)各税理士会からTAINSに提供いただいた相談事例等のうち、平成30年
6月22日以降の収録は次の通りです。「日付範囲指定」のTAINS登録に
年月日を入力して、提供の税理士会名と参考キーワードで検索してください。
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情報区分 税理士会名 参考キーワード 件数
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相談事例 東京税理士会 会員相談室 3件
南九州税理士会 会員税務相談室 10件 合計 13件
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その他文書 近畿税理士会 論壇 8件
近畿税理士会 研究レポート 5件
名古屋税理士会 税務研究 1件
中国税理士会 研究論文集 1件 合計 15件
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(税法データベース編集室)
(2)収録した裁決の一部を紹介いたします。
【所得税】H29-12-13 裁決 棄却 F0-1-838
重加算税/解体工事業に係る架空経費
【法人税】H29-06-23 裁決 棄却 F0-2-763
重加算税/従業員と監査役による売上計上漏れと経費の過大計上
(税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:藤原 眞由美)
源泉所得税の還付請求権の消滅時効と還付加算金の起算点
(平29-09-21 名古屋地裁 一部認容ほか・確定 Z888-2183)
A社は、その代表者であった甲に対し、退職慰労金を支給する旨の株主総会決
議が成立したとして、源泉徴収に係る所得税及び市県民税を控除して支払うとと
もに、平成20年6月3日、源泉所得税を納付しました。その後、合併によりA
社の権利義務を承継した原告が、株主総会決議の不存在を理由とする別件訴訟の
確定後、平成27年4月14日に甲より退職慰労金手取額の支払を受けたことか
ら、本件源泉所得税は過誤納金に当たると主張して、被告に対し、源泉所得税の
還付請求及び起算日を平成27年5月8日とする還付加算金の支払を求めた事案
です。裁判所は、次のとおり判断し請求の一部を認容しました。
本件源泉所得税は、原告が甲から退職慰労金手取額の返還を受けるまでは課税
要件に欠けるところはなく、還付請求権の行使は、法律上の障害があったという
べきである。したがって、本件源泉所得税の納付日の翌日である平成20年6月
4日を、国税通則法74条所定の「その請求をすることができる日」であると認
めることはできず、還付請求権が時効により消滅したということはできない。
名古屋中税務署長は、甲の退職慰労金に係る所得の支払の経済的成果が失われ
た平成27年4月14日の時点において過誤納の事実を知り得たということがで
きるから、還付加算金の起算点は、税務署長がその事実を確認した日の翌日から
起算して1月を経過する日の翌日である平成27年5月15日となる。
≪検索方法≫ 【キーワード】 Z888-2183
2018年08月30日
【1】今週のお知らせ
収録した裁決・判決の一部を紹介します。
【所得税】
・H27-11-11 裁決 棄却 F0-1-826
青色取消し/帳簿不存在/税理士業
・H27-11-30 裁決 棄却 F0-1-827
重加算税/店長名義で営まれていた風俗店
【法人税】
・H29-08-29 東京地裁 棄却 Z888-2171
原発事故により受領した損害賠償金/復興特別法人税の納税義務者
・H29-05-23 裁決 棄却 F0-2-746
損金の額/外国税額控除を受けた外国法人税の額
【相続税】
・H30-03-27 東京地裁 棄却・控訴 Z888-2192
貸付金債権の存否及び評価/評価通達の合理性・回収可能性・特別の事情の有
無
・H29-10-25 裁決 棄却 F0-3-578
金地金の申告漏れ/隠ぺい又は仮装の行為・偽りその他不正の行為の有無
(税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:岩崎 宇多子)
不動産の無償譲渡を受けたことによる出資価額の増加益はみなし贈与に該当
(平29-12-01 非公開裁決 棄却 F0-3-580)
同族会社A社がBから不動産の無償譲渡を受けたことにより増加した出資の価
額に相当する部分について、A社に出資する社員である請求人が、贈与税の申告
をしました。その後、請求人は、その増加益は贈与による財産の取得には当たら
ないから贈与税の納税義務はないなどとして更正の請求をしましたが、これに対
し、原処分庁が更正をすべき理由がない旨の通知処分を行ったため、請求人が、
その処分の取消しを求めた事案です。
審判所は、次のように判断し、請求人の主張を棄却しました。
相続税法第9条は、私法上の贈与契約によって財産を取得したものではないが、
贈与と同じような実質を有する場合に、贈与の意思がなければ贈与税を課税する
ことができないとするならば、課税の公平を失することになるので、この不合理
を補うために、実質的に対価を支払わないで経済的利益を受けた場合においては、
贈与契約の有無にかかわらず贈与により取得したものとみなし、これを課税財産
として贈与税を課税する趣旨の規定であると解される。
本件譲渡によって請求人のA社に対する出資の価額は増加したのであるから、
請求人は、実質的に対価を支払わないで経済的利益を受けたといえ、相続税法第
9条の規定により、本件増加益を、Bから、贈与により取得したものとみなされ
る。したがって、本件増加益は贈与税の課税財産となるから、更正をすべき理由
がないとして行った本件通知処分は、適法である。
≪検索方法≫ 【キーワード】 F0-3-580
2018年08月23日
【1】今週のお知らせ
収録した裁決・判決の一部を紹介します。
【所得税】
・H27-12-08 裁決 棄却 F0-1-823
過少申告加算税の正当な理由/税務職員の誤った指導
・H29-10-04 裁決 棄却 F0-1-833
必要経費/同族会社に支払った不動産管理料
【法人税】
・H29-09-21 名古屋地裁 一部認容・一部棄却・確定
Z888-2183
返還された退職慰労金/源泉所得税の還付請求権の消滅時効と還付加算金の起
算点
・H30-01-25 東京地裁 棄却・控訴 Z888-2188
減価償却資産該当性/「土地営業権原価」と会計処理された土地譲渡損失
【相続税】
・H29-10-25 裁決 棄却 F0-3-576
金地金の申告漏れ/隠ぺい又は仮装の行為・偽りその他不正の行為の有無
・H30-04-06 裁決 一部取消し F0-3-579
相続財産の範囲/名義株・出資持分の譲渡契約の成否
(税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:小菅 貴子)
無申告加算税/正当な理由/法定申告期限当時の判断能力の低下
(平29-09-20 非公開裁決 棄却 F0-1-790)
本件は、請求人が、所得税及び復興特別所得税の確定申告書を法定申告期限後
に提出したところ、原処分庁が、無申告加算税の賦課決定処分をしたのに対し、
請求人が、法定申告期限までに確定申告書を提出しなかったのは、請求人の判断
能力が著しく低下していた等の事情があったからであるので国税通則法第66条
《無申告加算税》第1項ただし書に規定する「正当な理由」があるとして、当該
賦課決定処分の全部の取消しを求めた事案です。審判所は、次のとおり判断して、
請求人の請求を棄却しました。
当審判所の調査等によれば、平成26年9月26日、請求人自らが本件土地譲
渡に係る売買契約書に署名及び押印をし、その署名は自筆で明瞭に記載されてい
ること、及び、平成28年8月まで、介護を受けることもなく請求人が一人で生
活していたことからすると、請求人は、平成27年3月16日当時、通常人並み
の理解及び選択をする能力を有していたことが認められ、所得税等の確定申告書
を提出することができないほど判断能力が低下していたとは認められない。
なお、請求人は、本件譲渡に係る税金は買主が全て支払ってくれたので何も問
題ないと考えており、親族である代理人が税務署に問い合わせるまで、譲渡所得
の申告が必要であることを知らなかった旨主張する。しかしながら、当該主張は、
請求人の誤解又は税法の不知という主観的な事情に基づくものであるから、真に
納税者の責めに帰することができない客観的な事情には該当しない。
≪検索方法≫ 【キーワード】 F0-1-790
2018年08月16日
【1】今週のお知らせ
収録した裁決の一部を紹介します。
【所得税】
・H27-08-27 裁決 棄却 F0-1-807
重加算税と偽りその他不正の行為/底引網漁業における売上除外
・H27-10-28 裁決 棄却 F0-1-809
所得区分/麻酔科医が病院から得た報酬は給与所得
【法人税】
・H27-08-04 裁決 棄却 F0-2-751
債務免除益の収益計上時期/元理事長に対し負っていた求償債務
・H27-10-15 裁決 棄却 F0-2-757
修繕費か資本的支出か/立体駐車場の循環装置駆動部に係る部品の取替工事費
用
【相続税】
・H29-08-02 裁決 棄却 F0-3-571
調査の範囲/配偶者名義預金の帰属/重加算税「隠ぺい」の有無
・H29-08-04 裁決 棄却 F0-3-572
土地の評価/「広大地」該当性・建築制限等を受ける準承役地
(税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:草間 典子)
退職者を被保険者とするがん保険等の保険料/返戻金受領に係る隠蔽仮装行為
(平29-12-12 非公開裁決 一部取消し F0-2-760)
本件は、原処分庁が、請求人が損金の額に算入した支払保険料のうち、退職し
た従業員を被保険者とするがん保険契約等に係る支払保険料については、請求人
の業務との関連性が認められないことから損金の額に算入できないとし、また、
がん保険契約に係る解約返戻金等を雑収入に計上せず、短期借入金とした経理処
理は、隠蔽又は仮装の事実があるとして法人税等の更正処分等をした事案です。
審判所は、保険料については下記のように判断し、納税者の請求を認めました
が、解約返戻金の経理処理については、隠蔽仮装行為があったと判断しました。
本件各がん保険契約は、請求人と生命保険会社との間で、請求人の従業員の福
利厚生を目的として治療費補助等制度に基づく見舞金等又は弔慰金の原資とする
ために締結したものである。そして、請求人は、本件各事業年度の途中にはがん
規程を改訂し、従業員との間でがん規程並びに「入社された方へ」及び「退社さ
れた方へ」と題する各書面により、従業員が請求人を退職した後も5年間は、退
職者ががんに罹患又はがんにより死亡した場合に、受取保険金を原資として退職
者に見舞金等又は弔慰金を支払うことを約したものである。
各がん保険契約等に係る退職者支払保険料は、請求人の業務との関連性を有し、
業務の遂行上必要と認められることから、損金の額に算入することができる。
≪検索方法≫ 【キーワード】 F0-2-760
2018年08月09日
【1】今週のお知らせ
(1)国税庁で開催された全国国税局の各部長会議の資料を収録しました。
・全国国税局調査査察部長会議資料 平成30年5月17・18日 国税庁
≪検索方法≫ 【キーワード】 査察部長会議 平成30年5月
・全国国税局徴収部長会議資料 平成30年5月24・25日 国税庁
≪検索方法≫ 【キーワード】 徴収部長会議 平成30年5月
・全国国税局課税(第一・第二)部長会議資料
平成30年5月28・29日 国税庁
≪検索方法≫ 【キーワード】 課税部長会議 平成30年5月
(2)収録した裁決の一部を紹介します。
【所得税】
・H24-07-31 裁決 一部取消し F0-1-780
所得区分/不動産賃貸業に係るLPSから分配される収益金等
【法人税】
・H27-09-01 裁決 棄却 F0-2-759
架空外注費と重加算税/架空外注費に対応する売上高は過大である旨の更正の
請求
(税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:依田 孝子)
みなし贈与~原告夫妻がジョイント・テナンツとして登記された不動産~
(平29-10-19 名古屋地裁 棄却・確定 Z888-2182)
この事案は、原告夫妻がジョイント・テナンツ(共同所有者)として登記され
たアメリカ合衆国カリフォルニア州所在の不動産につき、昭和税務署長が、原告
は上記不動産の購入資金を支払うことなくその権利の2分の1に相当する利益を
受けたとして、相続税法9条に基づき贈与税に係る更正処分等をしたことに違法
があるとして、原告が、その取消しを求めたものです。
裁判所では、次のとおり判断し、名義変更等に係る個別通達(昭和39年5月
23日直審(資)22、直資68)に即して、ジョイント・テナンシー(合有不
動産権)の形式にすることは、カリフォルニア州の法令上やむを得ない理由に基
づくものであるなどの原告の主張を認めず、原告の請求を棄却しました。
原告及び夫は、ジョイント・テナンシーの要件を満たす方法により不動産を購
入し、不動産のジョイント・テナンツとして登記されたものであって、それぞれ
2分の1の持分を有しているところ、不動産の取得に際し、その購入代金の全額
を夫が負担していることからすれば、原告は、対価を支払うことなく不動産の2
分の1相当の経済的利益を得たというべきであるから、贈与税の課税の基礎とな
るみなし贈与があったと認められる。したがって、本件更正処分については、み
なし贈与に係る規定の適用に関する違法は認められない。
≪検索方法≫ 【キーワード】 Z888-2182
2018年08月02日
【1】今週のお知らせ
(1)収録した判決・裁決の一部を紹介いたします。
【所得税】
・H30-04-12 東京地裁 一部認容 Z888-2185
不動産所得の必要経費/同族会社へ支払った業務委託料/リフォーム工事等
・H29-08-02 裁決 棄却 F0-1-821
みなし配当の源泉徴収義務/自己株式の取得
【法人税】
・H29-09-05 裁決 棄却 F0-2-750
代表者の子に対する架空人件費/代表者の個人的支出に使用されたクレジット
カード
・H29-12-12 裁決 全部取消し・棄却 F0-2-760
退職者を被保険者とするがん保険等の保険料/短期借入金と処理された解約返
戻金
(2)全国国税不服審判所長会議資料を収録
平成30年5月11日開催の全国国税不服審判所長会議資料を収録しました。
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全国国税不服審判所長会議 平成30年5月 ‥‥‥1件
(税法データベース事務局)
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【2】今週の判決等 (税法データベース編集室:大高 由美子)
国家賠償請求/固定資産課税/過大評価は注意義務違反
(平29-01-30 東京地裁 一部認容 Z999-8394)
原告が、被告担当職員らが土地を過大に評価した違法により、固定資産税等を
過剰に納付させられたと主張して、国家賠償法1条1項に基づき、平成5年度分
から19年度分までの固定資産税等の過納付相当額等の支払を求める事案です。
裁判所は次のとおり、被告担当職員らに職務上の注意義務違反があるとして、
平成5年度分については、除斥期間の経過により消滅しているが、平成6年度分
から19年度分までの「過大徴収税額」を損害額と認めました。
本件土地の南側がP通りに沿接するとして本件土地を評価して行った賦課処分
は違法であり、その結果、少なくともこの限度で都税事務所長による固定資産税
等の賦課徴収も過大なものとなる。被告の主張によれば、原告から審査申出がな
され、調査したところ、本件土地が沿接する南側区有地にはP通りの道路区域設
定がなされていないことが判明したとのことであり、平成6年度の賦課処分の段
階で、その旨の調査さえしていれば、本件土地がP通りに沿接していないことを
容易に認識することができたものといえる。したがって、被告担当職員が、本件
土地の南側がP通りに沿接するとして本件土地を評価し、賦課処分を行う際に、
職務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく漫然と認定、判断したといわざ
るを得ない。
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